令和2年度 問29 化学プロセス
ある燃料油の組成は炭素 90 wt%、水素 10 wt% である。この燃料油に理論空気量の 1.5 倍の空気を供給し完全燃焼させたとき、水蒸気を除く燃焼ガス中の二酸化炭素濃度に最も近い値はどれか。燃焼ガスは 0 ℃、101.3 kPa の条件下にあり、反応は次式による。
$$\mathrm{C} + \mathrm{O_2} \rightarrow \mathrm{CO_2}$$$$\mathrm{H} + \tfrac{1}{4}\,\mathrm{O_2} \rightarrow \tfrac{1}{2}\,\mathrm{H_2O}$$ただし、空気中の酸素濃度、窒素濃度はそれぞれ 21.0 vol%、79.0 vol% とし、各元素の原子量は、H = 1、C = 12、O = 16 とする。
与えられた燃焼の式において水素は H で記載されていることから、ここでは水素原子として扱い計算します。
燃料油が 100 g あるとして考えます。このとき、炭素 90 g、水素 10 g が含まれています。炭素の物質量は \(90/12 = 7.5\) mol、水素の物質量は \(10/1 = 10\) mol です。
燃焼に必要な酸素の量は \(7.5\times 1 + 10\times(1/4) = 10\) mol です。つまり理論空気量は \(10\times 100/21 = 47.6\) mol となります。今回、理論空気量の 1.5 倍の空気を供給しているため、\(47.6\times 1.5 = 71.4\) mol の空気を供給しています。
供給空気量を基に窒素、二酸化炭素、そして過剰に供給された酸素の量を計算します。
窒素:\(71.4\times 0.79 = 56.4\) mol
二酸化炭素:\(7.5\times 1 = 7.5\) mol
過剰に供給された酸素:\((71.4 - 47.6)\times 0.21 = 5.0\) mol
よって、燃焼ガス量は \(56.4 + 7.5 + 5.0 = 68.9\) mol となり、そのうち二酸化炭素の割合は \(7.5/68.9\times 100 = 11\%\) です。