令和4年度 問35 化学プロセス

回分反応器で \(\mathrm{A} \rightarrow \mathrm{B}\) の反応を行った。この反応は反応物 A の濃度 \(c_A\) の二次反応である(次式)。

$$\frac{dc_A}{dt} = -k\,c_A^{2}$$

(\(t\):時間、\(k\):反応速度定数)
初期濃度 \(c_{A0}\) から反応を開始して、\(t = 1\) 時間で \(c_A = 0.5\,c_{A0}\) となった。\(c_A = 0.25\,c_{A0}\) となるのは反応開始から何時間後か。次のうち最も近い値はどれか。

1.5時間
2時間
2.5時間
3時間
4時間
正答
④ 3時間

反応速度式 \(dc_A/dt = -k\,c_A^{2}\) は微分方程式であるため分離変数法で分解します。

まず変数 \(c_A\) と \(t\) で分けるため \(dc_A / c_A^{2} = -k\,dt\) の形に変形します。\(c_A\) の関数として左辺を、\(t\) の関数として右辺をそれぞれ積分します。

$$\int \frac{1}{c_A^{2}}\,dc_A = \int -k\,dt$$$$-\frac{1}{c_A} = -k\,t + \text{定数}$$

初期条件、\(t = 0\) の時、\(-1/c_{A0} = -k\times 0 + \text{定数}\) となり、\(-1/c_{A0} = \text{定数}\) が成り立ちます。この式を元の積分後の式に代入します。

$$-\frac{1}{c_A} = -k\,t - \frac{1}{c_{A0}},\quad \frac{1}{c_A} = k\,t + \frac{1}{c_{A0}}$$

\(c_A\) は反応後の原料濃度ですので、50% 反応した時は \(c_A = 0.5\,c_{A0}\) とみなせます。1 時間後に反応率が 50% になっていることから反応速度定数を求めます。

$$\frac{1}{0.5\,c_{A0}} = k\times 1 + \frac{1}{c_{A0}} \;\Rightarrow\; \frac{2}{c_{A0}} = k + \frac{1}{c_{A0}} \;\Rightarrow\; k = \frac{1}{c_{A0}}$$

反応定数 \(k\) が求まりましたので、\(c_A = 0.25\,c_{A0}\) の時の反応時間を考えます。75% 反応したことを意味します。

$$\frac{1}{0.25\,c_{A0}} = \frac{1}{c_{A0}}\,t + \frac{1}{c_{A0}} \;\Rightarrow\; \frac{4}{c_{A0}} = \frac{t}{c_{A0}} + \frac{1}{c_{A0}} \;\Rightarrow\; t = 3\ \text{時間}$$

よって \(c_A = 0.25\,c_{A0}\) となるのは、反応を開始してから 3 時間後です。

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