令和元年度(再試験) 問6 有機化学及び燃料

次の化合物のうち、芳香族性を持たないものはどれか。

選択肢1
選択肢2
選択肢3
選択肢4
選択肢5
正答
② (構造画像)

正答は2番です。

芳香族性を持つための条件は4つあります。

(A) 環状構造である

(B) 完全共役している

(C) 平面構造をとる

(D) 一つの環状に (4n+2)個のπ電子を含む(Hückel則)

A~Cを満たしていない化合物は「非芳香族化合物」、Dだけ満たしていない化合物は「反芳香族化合物」と呼ばれます。

左から1番目のナフタレンは代表的な芳香族化合物です。

2番目のシクロデカペンタエン([10]アヌレン)は非芳香族化合物です。環がくびれた箇所の炭素に結合した水素原子が立体的な障害となるため平面構造を取れません。そのためBの条件が満たせません。

3番目のピロールは芳香族化合物です。環内にある窒素原子の孤立電子対を用いてDの条件を満たしています。

4番目のピリジンは芳香族化合物です。環内に6個のπ電子を持つことからDの条件を満たしています。ピロールとは異なり、窒素の孤立電子対は芳香族性に寄与していません。

5番目のシクロへプタトリエニルカチオンは芳香族化合物です。7通りの極限構造式が共鳴したものであり、それぞれの炭素は1価の陽電荷を分け合い非局在化させています。Bの条件を満たしています。

技術士(化学部門)一次試験の要点まとめ

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