令和4年度 問23 無機化学及びセラミックス

工業利用されているセラミックスの製造法には無加圧(常圧)焼結法と加圧焼結法がある。加圧焼結法の一種であるホットプレス焼結の特徴に関する次のA~Eの記述のうち、不適切なものの組合せはどれか。

(A) 大型焼結体を作成する場合、型の強度確保や油圧プレスの大型化等が必要となることがある。

(B) 焼結体の形状が制限されるが、量産性には優れることが多い。

(C) 低温で高密度焼結体が得られ、粒成長が抑制される。

(D) 焼結性が低いため、焼結助剤の添加が重要である。

(E) 特定方位に粒子が配向することがあり、結晶異方性を利用した材料の製造に使用されることがある。

A、B
A、C
B、D
B、E
D、E
正答
③ B、D

正答は3番です。

焼結とは、粉末や圧縮成形した圧粉体を融点以下の温度で加熱し緻密化させるプロセスです。焼成とも呼ばれます。焼結に伴い粒子表面や粒子界面の面積を減らすように物質が移動しています。各素材を混ぜ合わせ、プレス機などで押し固め、成形し、融点以下の温度で加熱するプロセスで製造されます。

焼結には真空や大気、不活性ガス下で行う常圧焼結と加圧しながら行う加圧焼結に分けられます。加圧することで難焼結性の材料でも焼結できたり、焼結助剤の低減や無添加焼結が可能となり、より不純物の少ない焼結体が得られます(D)。中でも高温で成形体に圧力をかけながら焼結する加圧焼結法をホットプレスと呼びます。

ホットプレスは低温で高密度焼結体が得られ、粒成長が抑制される特徴があります(C)。またプレス時は特定方位に粒子が配向することがあり、結晶異方性を利用した材料の製造に使用されることがあります(E)。

焼結には型が必要です。そのため焼結体の形状が制限されたり、量産性が劣ることがあります(B)。また焼結体を大型にしたい場合は、油圧プレスや金型を大きくし強度を上げることが求められます(A)。

技術士(化学部門)一次試験の要点まとめ

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