令和7年度 問19 高分子化学
高分子反応に関する次の(A)〜(D)の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
(A)
グルコースが多く連結されたセルロースはヒドロキシ基の水素結合による凝集力が強く、難溶性を示す。一方、セルロースに水酸化ナトリウムと二硫化炭素やテトラアンミン銅(II)錯体と反応させると可溶となる。
(B)
クロロメチル化したポリスチレンビーズにアミンを反応させることでアンモニウム塩構造を持つポリスチレンビーズが得られ、陽イオン交換樹脂として機能する。
(C)
ビニルアルコールの重合により得られるポリビニルアルコールにホルムアルデヒドを反応させることで、ビニロンが得られる。
(D)
ポリビニルアルコールの側鎖にケイ皮酸エステルを導入したポリマーは光によって硬化する。このような特性を用いてネガ型のフォトレジスト材料に応用がなされている。
①
BとC
②
AとB
③
CとD
④
BとD
⑤
AとD
正答
⑤ AとD
(A)は正しい記述です。セルロースはヒドロキシ基同士の水素結合による凝集力が強く難溶ですが、水酸化ナトリウムと二硫化炭素で処理(ビスコース法)したり、テトラアンミン銅(II)(シュバイツァー試薬、銅アンモニア法)と反応させると可溶化します。
(B)は誤りです。クロロメチル化ポリスチレンにアミンを反応させると、第四級アンモニウム基をもつ陰イオン交換樹脂が得られます。「陽イオン交換樹脂」は誤りです。
(C)は誤りです。ポリビニルアルコールは不安定なビニルアルコールの重合では得られず、酢酸ビニルを重合してけん化して作ります。ビニロンは、このPVAをホルムアルデヒドでアセタール化して得ます。
(D)は正しい記述です。ポリビニルアルコールの側鎖にケイ皮酸エステルを導入したポリマーは、光照射で[2+2]環化(二量化)して架橋・硬化し、ネガ型フォトレジストに使われます。
正しいのは(A)と(D)なので、5番が正答です。