平成24年度 問35 化学プロセス

 下図のように、2 m3のジャケット付撹拌槽に水温T Kの水を2 m3仕込み、0.25 MPaの飽和スチームで加熱した。ジャケットから排出されたスチームドレンは30分間で、150 Lであった。このとき、槽内の水温の上昇分として、最も近い値はどれか。
 ただし、水の比熱は4,187 J kg-1 K-1、水の密度は1,000 kg m-3とする。また、圧力に対するHL(飽和水の比エンタルピー)、及びHg(飽和スチームの比エンタルピー)は下表のとおりとする。なお、槽の昇温、放熱、トラップ等での熱損失は考慮しないものとする。

圧力/kPaHL/kJ kg-1Hg/kJ kg-1
1004172,675
1504672,693
2005052,706
2505352,717
3005612,725
38.4 K
39.1 K
39.8 K
40.5 K
41.2 K
正答
② 39.1 K

正答は2番です。

スチームがタンク内の水へ与える熱は凝縮熱、つまり蒸気から水への状態変化に伴う熱量です。比エンタルピーの差Hg-HLから求められます。

0.25 MPa(250 kPa)の飽和スチームですので、表よりHL=535 kJ kg-1、Hg=2,717 kJ kg-1です。比エンタルピー差は2,717-535=2,182 kJ kg-1です。

スチームドレンの量は30分間で150 L(=0.15 m3=150 kg)ですので、比エンタルピー差より2,182 kJ ,kg-1 × 150 kg=327,300 kJの凝縮熱が発生したことが分かります。

タンク内の水の量は2 m3(=2,000 L=2,000 kg)ですので、水の比熱より4,187 J kg-1 K-1 × 2,000 kg=8,374 kJ/Kです。つまりタンク内の水を1℃(1K)上昇させるのに8,374 kJ必要ということを意味します。

よって槽内の水温の上昇分は327,300 kJ / 8,374 kJ/K=39.1 Kです。

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