平成27年度 問21 無機化学及びセラミックス

水素に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

質量数の異なる3種の同位体がある。
重水素と酸素からできる水を重水という。
宇宙でケイ素に次いで存在量の多い元素である。
パラジウムには多量に吸収される。
オルト水素とパラ水素の2種類の分子がある。
正答
③ 宇宙でケイ素に次いで存在量の多い元素である。

正答は3番です。

水素は宇宙で最も豊富な元素であり、全宇宙の元素のおよそ90%を占めています。対して地球を構成する元素としては、酸素、ケイ素に次いで3番目に多いのが水素です。

1番の水素には、水素:1H、重水素:2H(ジュウテリウム:D)、三重水素:3H(トリチウム:T)の質量数の異なる3種の同位体が存在します。

4番のパラジウムは水素を多量に吸収する性質があり、水素化反応の触媒などに利用されています。

5番のオルト水素とパラ水素の主な違いはいくつかあります。特性の違いは水素分子の核スピン状態に起因しており、化学的性質にはほとんど影響を与えませんが、物理的性質(特に低温での挙動)に大きな影響を及ぼします。

  • オルト水素は2つの陽子のスピンが同じ方向(平行)に揃っており、パラ水素は反対方向(反平行)
  • パラ水素はオルト水素よりも低いエネルギー状態
  • 常温(室温)では、オルト水素:パラ水素 = 約3:1の比率で存在(この状態がノルマル水素)
  • 低温になるほどパラ水素の割合が増加し、液体水素の温度(約-253℃)では、ほぼ100%がパラ水素になる

技術士(化学部門)一次試験の要点まとめ

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