平成28年度 問21 無機化学及びセラミックス

リチウムイオン二次電池に関する次の記述の下線部のうち、最も不適切なものはどれか。

 金属リチウムは、1最も卑な(低い)標準電極電位を持ち、原子量も金属の中では最も2 小さいので、電池として3,860 mAh/gの大きな重量容量密度を持つ。そこで、金属リチウムを負極に用いれば、高エネルギー密度の二次電池が得られる可能性があることから、種々の電池系が提案された。しかし、充放電を繰り返すと、金属リチウムが3デンドライト状に析出しやすくなるなど、充放電効率の低下や安全性に問題があった。このような問題を解決する方法として、負極に4白金、正極に5コバルト酸リチウム、電解液に有機溶媒を用いた電池が開発・実用化された。そして、さらに正極、負極、電解質、セパレータ及びその他の構成部材の改善により、低コスト化及び大容量化への開発が進められている。

正答
4番

正答は4番です。

実際のリチウムイオン二次電池の負極には、通常グラファイトなどの炭素材料が使用されます。白金は高価で、リチウムイオン電池の負極材料としては一般的ではありません。

標準電極電位は、標準水素電極(SHE)を基準(0V)としたときの他の電極の電位を表します。これにより化学種の相対的な酸化力や還元力を比較できます。

標準電極電位の低い金属(イオン化系傾向の高い金属)を卑な金属、反対に標準電極電位の高い金属(イオン化系傾向の低い金属)を貴な金属と呼びます。

技術士(化学部門)一次試験の要点まとめ

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