平成30年度 問24 無機化学及びセラミックス

セラミックス製造法に関する次の説明のうち、最も不適切なものはどれか。

フロート法:成形対象の溶融物をこれより比重の大きな溶融金属の表面に浮かべて、平滑な表面を有する板材などを製作する方法。
チョクラルスキー法:融点より僅かに高い一定温度に保った溶融物の表面に種結晶を浸して、回転させながらゆっくりと引き上げ、単結晶を製造する方法。
ドクターブレード法:薄板や厚膜成形体を製造する方法で、バインダーを加えた泥しょうを剥離性のフィルム上に流し込み、刃で厚さの調整を行うことで均一な厚さの成形体(グリーンシート)を得る方法。
CVD法:目的の構成元素を含む蒸気圧の高い原料を気化して、キャリアーガスによって反応室に導入し、原料の熱分解、反応ガスとの化学反応等により、基板上に薄膜を生成させる方法。
射出成形法:原料粉末に分散剤、バインダー等を加えた泥しょうを、吸溶媒性の多孔質型に向けて噴出しながら、溶媒を吸収させることで成形体を製作する方法。
正答
⑤ 射出成形法:原料粉末に分散剤、バインダー等を加えた泥しょうを、吸溶媒性の多孔質型に向けて噴出しながら、溶媒を吸収させることで成形体を製作する方法。

正答は5番です。

5番の内容は射出成形法ではなく、スリップキャスティング(泥しょう鋳込み成形)法に関する説明です。セラミックス粉末を水などの溶媒に分散させた泥漿(でいしょう)を多孔質の型に流し込む成形法です。複雑な形状の製品を比較的容易に成形でき、精密金型を必要としないため低コストです。ただし、成形に時間がかかり、成形体の密度分布が不均一になる可能性があります。

射出成形は、熱可塑性プラスチックを加熱溶融し、高圧で金型内に射出して成形する方法です。複雑な形状の製品を高速で大量生産できる特徴があり、自動車部品、家電製品、日用品など幅広い分野で使用されています。金型の設計や製作が重要で、初期投資は高くなりますが、大量生産では他の工法より有利です。

技術士(化学部門)一次試験の要点まとめ

試験直前に役立つ要点をまとめました。効率的な学習にご活用ください。