令和5年度 問34 化学プロセス
内側に厚さ \(x_1 = 150\ \mathrm{mm}\)、熱伝導度 \(k_1 = 1.5\ \mathrm{W\,m^{-1}\,K^{-1}}\) の断熱材を使い、外側に厚さ \(x_2 = 100\ \mathrm{mm}\)、熱伝導度 \(\lambda_2 = 0.2\ \mathrm{W\,m^{-1}\,K^{-1}}\) の断熱材を用いた炉がある。定常状態において、炉内温度が \(T_1 = 800\ ^\circ\mathrm{C}\)、外面温度 \(T_2 = 140\ ^\circ\mathrm{C}\) のとき、内側の断熱材と外側の断熱材の境界面の温度 \(T\) として最も適切なものはどれか。

熱伝導において、熱流束 \(q\ [\mathrm{W/m^{2}}]\) はフーリエの法則 \(q = -k\,(dT/dx)\) に従うものとする。
この問題におけるフーリエの法則 \(q = -k\,dT/dx\) をまず理解します。\(dT/dx\) は温度の変化量 \(dT\) と距離の変化量 \(dx\) の比であることを表します。つまり今回は温度減少量と伝熱距離の比に相当します。
$$q_1 = -1.5\times\frac{800 - T}{0.15},\quad q_2 = -0.2\times\frac{T - 140}{0.10}$$熱流束 \(q\) の単位 \(\mathrm{W/m^{2}}\) は \(\mathrm{W}\) を変形して \(\mathrm{J/(s\cdot m^{2})}\) とも記載できます。つまり熱流束は、ある断面に対して直交する方向に伝わる、単位時間当たりの熱量を意味します。そのため断熱材 1 と 2 のように密着して連続的に伝熱する状態では、各断熱材における熱流束 \(q_1\) と \(q_2\) の値は同じとなります。
各断熱材における熱流束を求めた 2 式で方程式を解くと \(T = 690\ ^\circ\mathrm{C}\) と求まります。