令和7年度 問13 有機化学及び燃料

潤滑油添加剤の機能に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
清浄分散剤:リン酸を油中に分散し金属面を清浄に保つ。スラッジやデポジットの前駆体を可溶化する。
酸化防止剤:油の酸化を防止するほか、金属とキレートをつくり、金属イオンが酸化の触媒となることを防ぐ。
粘度指数向上剤:温度変化に伴う油の粘度変化を大きくし、粘度指数を改善する。
流動点降下剤:油中の水分と結合し流動点を下げる。
極圧添加剤:境界潤滑時において金属の接触部分と反応して金属塩を生成し、融点を変化させ、せん断力を大きくする。
正答
② 酸化防止剤:油の酸化を防止するほか、金属とキレートをつくり、金属イオンが酸化の触媒となることを防ぐ。

酸化防止剤は、油の自動酸化(ラジカル連鎖反応)を抑えるだけでなく、金属とキレートを形成して金属イオンが酸化の触媒として働くのを防ぐ機能(金属不活性化)ももちます。正しい記述です。

  • ① 誤り。清浄分散剤はスラッジやデポジットの前駆体を可溶化・分散して金属面を清浄に保つ添加剤で、「リン酸を分散する」わけではありません。
  • ③ 誤り。粘度指数向上剤は温度による粘度変化を「小さく」して粘度指数を改善します。「大きくし」は逆です。
  • ④ 誤り。流動点降下剤はワックス結晶の成長・網目化を妨げて流動点を下げるもので、「水分と結合」して下げるのではありません。
  • ⑤ 誤り。極圧添加剤は金属表面と反応してせん断されやすい(軟らかい)被膜を作り、せん断抵抗を「小さく」して焼付きを防ぎます。「せん断力を大きくする」は逆です。

技術士(化学部門)一次試験の要点まとめ

試験直前に役立つ要点をまとめました。効率的な学習にご活用ください。