令和7年度 問16 高分子化学
高分子の分解とリサイクルに関する次の(A)〜(D)の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
(A)ポリウレタンのケミカルリサイクルでは、アルコールを用いて分子中のウレタン結合を化学分解させることで原料となるポリオールの回収が可能となる。
(B)ポリ塩化ビニルは窒素雰囲気下で加熱することにより原料となる塩化ビニルが得られる。
(C)ポリスチレンやポリメタクリル酸メチルは真空中熱をかけることで分解し、対応するモノマーが得られる。特にポリメタクリル酸メチルからはほぼ定量的にモノマーが回収される。
(D)ポリエチレンテレフタレートはサーマル及びケミカルリサイクルが可能であり、熱をかけることで繊維状に成形加工して再利用がなされている。また、エチレングリコールやメタノールとの反応後に加水分解することで、原料であるテレフタル酸が回収できる。
①
AとB
②
BとD
③
AとC
④
CとD
⑤
BとC
正答
③ AとC
正しい組合せは A と C で、③が正答です。
- (A) 正しい。ポリウレタンのケミカルリサイクルでは、アルコール(グリコール)でウレタン結合を分解(グリコリシス)し、原料のポリオールを回収できます。
- (C) 正しい。ポリスチレンやポリメタクリル酸メチル(PMMA)は加熱・減圧下で解重合してモノマーを生じ、特に PMMA はほぼ定量的に MMA が回収できます。
- (B) 誤り。ポリ塩化ビニルを窒素雰囲気下で加熱しても塩化ビニルモノマーには戻らず、脱塩化水素(HCl 脱離)が起こってポリエン構造を生じます。
- (D) 誤り。PET のケミカルリサイクルはエチレングリコールによるグリコリシスやメタノールによるメタノリシスなどで行われます。記述の分解過程の説明は正確ではありません。