令和7年度 問29 化学プロセス
二成分系(溶媒と溶質)溶液に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
①
海水と真水を半透膜で仕切ると、海水側の水が真水側に浸透しようと作用する。
②
一定温度で溶質Aの濃度が低い条件(希薄な溶液)では、Aの気相中の分圧PAと溶液中の濃度CAは比例する。
③
理想溶液とは、混合しても体積は増減せず、発熱や放熱も生じない溶液のことである。
④
理想溶液の場合、成分Aの気相中の分圧PAと液相中のモル分率xAは比例する。
⑤
一般に、純物質の飽和蒸気圧は温度のみに依存し、実用的にはアントワン(Antoine)式を用いて表すことができる。
正答
① 海水と真水を半透膜で仕切ると、海水側の水が真水側に浸透しようと作用する。
正答(最も不適切)は①です。
①は「海水と真水を半透膜で仕切ると、海水側の水が真水側に浸透しようと作用する」としていますが、浸透では溶媒(水)は濃度の低い真水側から濃度の高い海水側へ移動します。記述は向きが逆で誤りです。
- ② 希薄溶液では溶質の気相分圧と液相濃度が比例します(ヘンリーの法則)。正しい。
- ③ 理想溶液は混合による体積変化も発熱・吸熱もない溶液です。正しい。
- ④ 理想溶液では成分の分圧と液相モル分率が比例します(ラウールの法則)。正しい。
- ⑤ 純物質の飽和蒸気圧は温度のみに依存し、アントワン式で表せます。正しい。