令和元年度 問25 無機化学及びセラミックス

無機結晶物質の欠陥に関する次の記述のうち、不適切なものの組合せはどれか。

(A) 結晶構造中のイオンを別のイオンと置換した結果、通常はイオンが占有していない位置に移動した場合、置換イオンと呼ぶ。

(B) 陽イオンの格子位置にイオンが存在しないとき、陽イオン空孔と呼ぶ。

(C) 空孔と格子間イオンが組合さった欠陥をフレンケル欠陥と呼ぶ。

(D) 転位とは、結晶中に含まれる面状の結晶欠陥のことで、刃状転位、らせん転位、及び、それらの組合せの混合転位に分類される。

(E) 焼結体のように方位の異なる結晶が接合した界面は結晶のイオンの積み重なりが乱れており、これを粒界と呼ぶ。

A、C
A、D
B、D
B、E
C、E
正答
② A、D

正答は2番です。

Aは置換イオンではなく格子間イオンであるため誤りです。

Dは転移が面欠陥ではなく線欠陥であるため誤りです。

原子や分子が並んだ結晶には、部分的に原子が不足したり余計な原子が侵入していたりする場合があります。これを格子欠陥と呼びます。欠陥の位置や範囲によって様々な分類がされています。

  • 点欠陥
    • 侵入型欠陥:格子点ではないところに原子が入り込む欠陥
    • 置換型欠陥:原子が別の原子に置き換わっている欠陥
    • 空孔による欠陥
      • フレンケル欠陥:原子が抜けて格子点ではない隙間に入り込み空孔ができる欠陥
      • ショットキー欠陥:原子が抜けて結晶表面に移動し空孔ができる欠陥
  • 線欠陥
    • 転位による欠陥:結晶格子の原子配列のずれが線状になった欠陥
  • 面欠陥
    • 積層欠陥:結晶面の重なり順序が乱れた欠陥
    • 結晶粒界:結晶の規則的な配列が途切れている欠陥

技術士(化学部門)一次試験の要点まとめ

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